■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

愛が終わったとき  1970.07
   作詞:山上路夫 作曲・編曲:クニ・河内
   演奏:オールスターズ・レオン

  

一般知名度 私的愛好度 音楽的評価 音響的美感
★★★ ★★★★

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
「東京の人(ひと)」のB面に収められた、ひっそりとした失恋の歌です。
愛を失った気持ちの表現において大袈裟に絶叫したり、嘆きを熱唱するという
というのはあまり相応しくはないので、日陰に咲く花のような印象が好ましい。
この歌のリリース時期は既に宮川泰&椙山浩一(すぎやまこういち)のいわば
身内的なザ・ピーナッツ色からの脱皮の最中であり、後期モードへ切り替えが
行われ、今聴くと、ライブラリーがいっそう多彩になったと感じられます。

クニ・河内さんは私の家内が贔屓しているTHE ALFEEの初期作品でも
編曲を沢山しておられたり、オールマイティーな方のようですし、その感触は
奇を衒うようではなくて音楽への愛情が滲んでいるという雰囲気を感じます。
ピーナッツの歌わせ方も一番いいところだけでハーモニーを聞かせるという、
なかなか味なことをやっていて、こっちも、うん、うん、と頷きたくなります。

ピーナッツの歌唱は、既に歌声を揃えようとする意識は卒業されているようで、
二人が個々に思い描いているこの曲への心象の微妙な違いまでも歌い込んで、
それでいても、ちゃんと揃ってしまっている、という面白さを感じます。
コーラスでここまで出来るという事実がザ・ピーナッツの真骨頂なのでしょう。

突然の新連載シリーズを勝手に始めます。
アンカーさんの休養中、枯れ木も山の賑わいになればという軽い気持ちですが、
ピーナッツのレコード曲への思いを五十音順に吐出してしまおうという無謀な
試みです。何時迄続くかなあ。次回は「哀愁のヴァレンチーノ」で〜す。

---------------------------------------------2001/10/06(Sat) 投稿

<迷い猫さんからのレス>

確か グループ・サウンド全盛期の半ば頃、
キャーキャー!・ワーワーッ!の路線から少し離れた?
一風変わったサウンドが、聞こえてきました。
「あなたが欲しい」ってタイトルで、ハプニングス・フォー
を名乗るグループ。
クニ・河内さんの存在を知る 初の曲だった。
なんか雰囲気が、プロコル・ハルムの「青い影」やフェアリー
・ダストの「誓いのフーガ」のような大人の曲って感じだった。
小山ルミ・伊東きよ子・木の実ナナ・辺見マリ・等々にも作曲
・編曲を手がけてたし、所ジョージやタモリ・ユーミンとの
協力作もある。(詩も書いている)
とても音楽の分野を幅広く知るアーティストだっ。
彼らのカバー曲(ブラスロック系)も素敵だよ!
スミマセン レス脱線したみたい・・・。