■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

♪愛のかたみ   1968.12
   有馬三恵子:作詞 鈴木 淳:作曲 森岡賢一郎:編曲
   演奏:オールスターズ・レオン
   録音:1968.09.03 キングレコード音羽スタジオ

   

一般知名度 私的愛好度 音楽的評価 音響的美感
★★★★* ★★★★ ★★★★★

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
アンカーさんの反応がレコードデータに書かれております。
「3面、4面はちょっと苦しいかなという感じがしないでもない、ピーナッツの
ファンの人達は聴くだろうというコンセプトソングです。
テーマを決めてのオリジナル曲ですがポップス歌手の第一人者のピーナッツが新しい
歌謡界の流れに乗り切れなかったという事実を示してしまったような気がします。」
私も全く同感なんです。
しかし、これはザ・ピーナッツの力量がない、ということではないのだと思います。
そもそもが、歌謡曲をデュオで歌うことに無理があると思いますね。
美空ひばりと江利チエミが一緒に歌うと何か魅力が出ますでしょうか?
歌謡曲路線のコーラス・グループが沢山あるじゃないか、と言われそうなんですが、
彼等はリードボーカルとバックコーラスであり、実質的にソロなんですから。

こまどり姉妹という演歌路線がありましたが、彼女等はザ・ピーナッツ人気に便乗
した演歌歌手であって、曲もいいのだが、二人で歌う必然性が感じられませんし、
際物であった証拠に現在ではピーナッツ程には聴かれてはいないんじゃなかろうか。
他にもデュオ歌謡はいくつかありましたが、共通して「極めて短命」です。
これは基本的に個人的な思いを吐き出すのが歌謡曲風なんで複数では感情吐露には
向かないからだと思います。ソロならではの微妙な節回しが命です。
しかし、そうでありながらですよ、ザ・ピーナッツは良くやってると私は評価する。
ピーナッツ以外ではこの高みには絶対に達しえない。すごい努力と才能です。

大衆文化というものは必ずしも進歩しない。退化している面があるんです。
「歌謡界の流れ」は正にそうだ、と私は断言する。(カラスの勝手でしょ:笑)
「歌謡界の流れに乗り切れなかった」のは「愚衆のレベル低下に迎合出来なかった」
からだと思う。この曲だって聴かせ所はハモってるんで普通の人は口ずさめない。
「大阪の人」みたいに全部ユニゾンでやれば大衆はついてこれるけど、それって
別にピーナッツじゃなくたっていいという感じを抱きませんか?
歌謡曲(の定義はあいまいですが、一般的イメージとして)路線に向かって行く、
そんな必要は全くなかった、袋小路に向かってしまった、と、私は思います。
「ザ・ピーナッツの世界」という独特のジャンルがあっても良かったし、それが
あったように思うのですが..それはまた、#010「愛の告白」で告白します。

---------------------------------------------2001/11/02(Fri)投稿

パンプさんからのレス>

な、なんだかインファントさんに圧倒されてしまって、
何も書けないでいる自分であります!
「10周年記念アルバム」ということで、
我々にささやかなプレゼント企画だったのではないでしょうか?
この曲(アルバム)はリアルタイムでは聴けず、
東京で知り合った友人の知り合いが持ってるというので
強引に頼み込んでテープに録音してもらって聴いていました。
音が悪くてショックでしたが、大事にしていたんですよ(笑)
こうしてまたCDで聴けるようになって、
わたしはとっても幸せです!!