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♪アテネの恋唄 1962.02
ADDIO 作詞:岩谷時子 作曲:Manos Hajidakis 編曲:宮川泰
(Adios my love) 演奏:シックスジョーズ
一般知名度 | 私的愛好度 | 音楽的評価 | 音響的美感 |
★ | ★★★* | ★★★★ | ★★★★ |
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ピーナッツの歌はず〜っと聴き続けていたためか、よく言われる「当時の事が思い
浮かびます」ということが私は少ないのです。当時というスパンが長過ぎるからです。
そんな中では比較的これを聴いていた頃を彷佛とするのがこの「アテネの恋唄」です。
どういうことなのかと言いますと、全然流行らなかったからです。
ラジオではごく稀にレコードがかかったことがありましたが、その程度だったんです。
こういう歌は最初に聴いた時の印象が強く残ります。他に何もないから。
高校入試の時期でしたが、前年の夏以来罹ったピーナッツ病が悪化の一途。危篤状態。
一時的な麻疹のようなものと高を括っていたお袋も息子が不治の病ではないかと観念。
自分でも俺はどうかしてしまったのだという自覚症状もあったので悩んでしまった。
中毒状態の少年が、A面の「ふりむかないで」を聴いては、これを聴いてる様子を見、
こまったもんだね〜と母は祖母と嘆いていたらしい。
ピーナッツの歌い尻のしゃくれあがった声を聴くとお袋は当時を思い出すんだそうだ。
だから、人並みにサラリーマンが勤まっているのは夢みたいなんだそうです。(笑)
当時のレコードはモノラルだったし、自分で働いてオーディオ装置を揃えるまでは
安物のプレイヤーで聴いていたので決して聴きやすい音ではなかった。
A面もそうだけど、この「アテネの恋歌」は上ずったような高い音が多い感じがした。
後年、そうじゃなくて、ピーナッツの録音はとても素晴らしいことが判ったんだけど
再生装置がプアなものだと聴きづらい。アナログレコードではなおさらだったんです。
今でも、あの時の、あの頃の凄まじい音が記憶に残ってます。
...という変な思い出がある歌ですが、勿論、キングレコードが悪いわけじゃない。
導入部のスキャットの声ですが、初めて聴いた時から、これはスピードを変化させて
いるんだろうと気づきました。そんな知識をどこから得たのかわかりませんが?
だけど、歌詞のところから普通の歌声になるトリックだけはわかりませんでした。
もう、この頃からマルチトラックの多重録音が可能になったのでしょうか???
良く考察しないと見逃すと思いますが、ザ・ピーナッツの環境は時代の最先端でした。
「月影のナポリ」の時期からステレオ録音してる流行歌の類いは他にないでしょう?
「シャボン玉ホリディ」は第一回からカラーでビデオ収録です。これも希有と思う。
それとピーナッツを支えるスタッフは高品質の仕事をしています。
「月影のナポリ」が昭和35年の収録なのにその録音技術は大変なものだと思います。
とにかく何たって音がいい! まさに生々しい。素晴らしい鮮度です。
真空管アンプ時代だから、そして、同時録音だから、むしろ良いのではないか。
伴奏のレベルもハイエンドだ。シックスジョーズと表記されている主役は金管楽器群。
このブラスは単なる寄せ集めの腕前じゃない。常に演奏を共にしているグループだ。
すなわち、シックスジョーズ・ウイズ・某フルバンドという豪勢さなのである。
松宮庄一郎さんのギターなどは隠し味で、弦をミュートしてポコポコ鳴らしている。
わあ、大脱線しちゃった。
この曲は「日曜はダメよ」で有名なギリシャの作曲家マノス・ハジダキスが作った
なかなかいい旋律なんです。CDアルバムでどかっとピーナッツの歌を買っちゃうと
目立たない曲なのでどうでもいい曲に入れられるかも知れませんが、次のリリースが
数カ月先であった当時は一曲一曲噛みしめるように聴いたものでしたよ。
2002/03/15(Fri) 投稿
>シックスジョーズ・ウイズ・某フルバンドという豪勢さなのである。
先日ある人からもらったチケットで、有馬徹とノーチェグバーナの演奏を聴きに行ってきました。
当時のフルバンドを少しでも実体験したかったからです。
(本当ならば、シックスジョーンズを聴きたいところですが・・・)
演奏を聴いた感想は、今のJ−POPと違って、管楽器が織り成す重厚なハーモニーは
フルバンドならでは、といった感じでした。
今のJ−POPは、打ち込みでどんな音でも自由自在に作れる凄さがあり、
コンサートに行っても、大体は小編成スタイルで必ずシンセが入り、
アーティストによってはシンセで管楽器をフォローするという形になりつつあるようです。
その点ピーナッツさんの時代は、アンカーさんのおっしゃるように
フルバンドという贅沢な編成、しかも職人肌で、ひとりひとりの感性がひとつの音楽として
ドッキングしていた、いわばみんなでいい音楽を作ろうよ!みたいな一体感が
生まれていたのでしょうね。
そんな一流ミュージシャンに囲まれたピーナッツさんが負けじとあの美しいハーモニーで
歌う・・・。なんてプロフェッショナルなのでしょう!
そんなことを噛み締めながら、あとで「アテネの恋唄」を聴いてみようと思います。
失礼いたしました。
<Come on!
さんよりレス>- 2002/03/17(Sun)
ちあきさんのホームページからやって来ました。
ここも、ちあきさん同様大盛況のようですな。アテネの恋唄はオリジナルでしか聞いたことが
ないので、日本語バージョンがどんなんか想像つかんけど、一度聞いてみたい。
CDとかあるんですかねー。
<アンカートトロ
管理人よりレス>-2002/03/17(Sun)
Come on!さん、はじめまして。
ちあきさんのところも毎日覗かせて頂いていますが、あそこも大盛況ですね。
あちら同様★ピーナッツ・ホリデー★もよろしくお願いします。
ところで「アテネの恋唄」は「ザ・ピーナッツ・シングルス〜恋のバカンス」に
収録されています。
http://peanuts-holiday.m78.com/kics-2299.2300.htm
↑こちらをご覧下さい。
<インファントの連載犬
> 2002/03/17(Sun)
えいじさんへ
> フルバンドという贅沢な編成、しかも職人肌で、ひとりひとりの感性がひとつの音楽と
> してドッキングしていた、いわばみんなでいい音楽を作ろうよ!みたいな一体感が生ま
> れていたのでしょうね。
> そんな一流ミュージシャンに囲まれたピーナッツさんが負けじとあの美しいハーモニー
> で歌う・・・。なんてプロフェッショナルなのでしょう!
そうだ、そうだ。そのとおりです。(拍手五万回)
昔はそうだったんだよなあ〜、で済ませていいようなテーマじゃないですよね。
音楽って「みんなでいい音楽を作ろうよ!みたいな一体感」が一番大切な部分ですよ。
そりゃ参集するメンバーが少ない程、極端な場合一人の方がアレンジャーの目指した
音は作り易いし、録音も簡単、お金もかからないから一石三鳥かも知れない。
そういうのも「たまには」いいかも知れない。
でも、それが主流というのは絶対におかしいよ。
沢山の優秀な演奏者がピーナッツと一緒にとにかく、OKです、というテイクを採る
為に集中している、熱中している。そういう「場」「雰囲気感」があるんです。
気のせいだ、と言われてもしかたがないのですが「イエロー・バード」のフルートの
前奏が鳴っている間、呼吸を整えて待ち受けるザ・ピーナッツがスピーカーの所に
居るんです。わかるんです。これが音楽です。合奏と言うのはこういうものなんです。
パソコン遊びのようなアマチュアっぽい音楽作りは玄人の仕事じゃないと思います。
絵葉書みたいな平面的に死んだ音じゃない、活き活きした音を聴かせて欲しいです。
シックスジョーンズのギターリスト松宮庄一郎に、えいじさんがスポットライトを
当ててくれたので、ピーナッツ曲での彼の演奏ぶりを集中的に聴き直してみました。
いやあ、これは、なかなかいい聴き方でしたよ。新発見です。
「いい仕事してるんです」。ギターとは言え、彼は基本的にリズム補助ですねえ。
ジャズというものを良く知らないのですが、ギターには多分、絶妙の役割があるんだ。
楽譜に書いてある通りだろ、じゃない、音色とかピッキングとかが凄いんだよ。
フルバンドのギターにもそういう面があるんでしょうね。前面には出ないんだけど。
WELCOME<インファントの連載犬
> 2002/03/17(Sun)
Come on!さんへ
アテネの恋唄はピーナッツでしか聞いたことがないので、オリジナルバージョンが
どんなんか想像つかんけど、一度聞いてみたい。
これ、ふざけてるんじゃなくて本心です。(書くのはコピーでいいので楽だ:笑)
というのは私、ピーナッツの歌のオリジナルって大部分は知らないのです。
私の同年代でちゃんとラジオの何何アワーとかもチェックしていたりした通人や、
も少し年上の方は両方良く知っておられる場合が多いんです。
それと日本で流行っているカバー曲と本場で流行っている曲と日本の深夜ラジオでの
洋盤ベストテンはそれぞれ違うという三重構造があったように思うんです。
もしもピーナッツのレコードでオリジナルを想像するととんでもない事になる(笑)。
だってもう全然別物というケースの方が滅茶滅茶多いんだ。
「ピーナッツのコーヒー・ルンバ」というタイトルにした方がいい盤ばっかりだもの。
「アテネの恋唄だよ、ピーナッツ!」じゃふざけ過ぎだとは思いますが。(爆)
だから、本来の曲を持ち味を知ろうとすれば、それを聴くしかないみたいなんです。
CDとか出ていたら教えて下さい。(検索に引っ掛からないんです:探し方が悪い?)
<津田昌男さんよりレス>
- 2002/03/18(Mon)
ザ・ピーナッツちゃんの時代に生まれていながら 私もほとんど思い出せない。
単身赴任中なので自宅の物置もまだひっくり返していない。
だから・・・CDを探し回るしかしかたがない。お若い皆さん方にもうしわけない。
などなど・・・
だけどなぜか昨日恋のバカンスの中の「アテネの恋歌」聴きました。
会社にも持ってきています。それを手元でこっそりみながらめーるしています。
ところで「林檎の木の下で」は昔 ディック・ミネさんが歌っていませんでしたか?
津田昌男さんへ。 <豆だぬきさんより> - 2002/03/19(Tue)
何だか呼ばれたような?(ラ星さん、真似ちゃいました)垣根越しにおじゃまします。
そうです「林檎の木の下で」はディック・ミネさんが歌っていました。
私もやはりこの曲はミネさんのを一番に思い浮かべますね。父の十八番でした。
<ラ星
さんよりレス>- 2002/03/20(Wed)
わーい、僕も何だか呼ばれたような気がして・・・。すみません、お馬鹿で。 (^o^;
晩年のディック・ミネさんしか知らないのですが、「林檎の木の下で」を軽く歌うスマートさ、
ダンディさは、強烈な印象として残っております。
そうかー、女性を見つめる時は、こんな表情をすればいいのか!と子供心に思いました。
大人になってから、一度も実践できたためしが無いのですが・・・。