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♪イッツ・トゥ・レイト   1972.12
IT'S TOO LATE
   作詞:Toni Stern 作曲:Carole King 編曲:宮川泰
   演奏:高橋達也と東京ユニオン
   

一般知名度 私的愛好度 音楽的評価 音響的美感
★★★★ ★★★★★ ★★★★

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この歌が収録されたライブ・ステージの録音CDが9月4日(火)に発売されます。
初めての貴重なデジタル化ですし、恐らくはいずれまた廃盤になると思いますので
早めに購入しておいた方が良いと思います。
収録されている曲目は、通常版(4チャンネル盤でない)と同じになりますから、
「恋のバカンス」は入っていないのがちと残念です。

さて、このCDのメインタイトルにもなっています「イッツ・トゥ・レイト」は
オープニング曲の「対自核」に続いて2曲目に歌われています。
そして、その次が「プラウド・メアリー」ですから、激しい歌の合間に歌われる
しっとり落ち着いた歌です。
ザ・ピーナッツくらいの歌唱力ならばスタジオ収録でもステージライブであっても
ほぼ同レベルで聴かせてくれますから安心感のようなものがあります。
この性格が異なる三曲をいきなり聴かせてしまって、観客の度胆を抜くというのが
作戦のような気がします。(笑) それは、まあ、見事なもんです。

正直言って音楽的知的水準があらゆる分野にわたって著しく低い者ですから(泣)、
この3曲共に、何をやり始めたのか、どこがいいのか、さっぱり判りませんでした。
他の歌手のものや演奏なんかでは、ふん、わけのわからんものには興味はないやと
そのまんま二度と聴かないという横着者なんですが、ザ・ピーナッツが歌うとなると
聴き方の意気込みが別人のように違いますので、たちまち理解〜愛好となるのです。
そういう風だから、好きになった音楽というのはひょっとするとザ・ピーナッツが
どこかで歌ったりした曲が圧倒的に多いのではないかという気もします。

R&RやR&Bなどは滅茶苦茶に詳しい方が居られて、ピーナッツが歌ったから
たまたま私が知っている曲なのにそれ以外の、あれを聴いたか、これを聴いたかと
同好の志と勘違いされると面喰らってしまいます。(笑)
「イッツ・トゥ・レイト」が好きでねえ、なんて呟いたら、こいつ見かけによらず
デキるな、と過大評価されますが、それしか知らないと判ると変なヤツとなります。
そうは言いながらも色んな音楽を知る糸口という面がザ・ピーナッツにはあります。
特に「シャボン玉ホリデー」で歌う歌にはそういう多面性がありました。

芋づる式に好きになったジャンルもあるからピーナッツは音楽教師でもありました。
このレコードが出た頃には、その素晴らしかった「シャボン玉ホリデー」も終了。
これから何を楽しみに生きて行けばいいのだろう、と落胆しました。(号泣)
それからは、テレビ自体見る機会が少なくなって、音楽番組は特に黙殺しました。
ピーナッツがゲストで出れば見るのですが、シングル・レコードに吹き込んだ歌を
歌うだけの「普通の歌手」に(構成上)なってしまいましたね。
もっともっと色んな歌の世界を私に紹介し続けて欲しかったなあ、と思います。