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♪イッツ・ビーン・ア・ロング・ロング・タイム   1961.04
It's been a long long time
  作詞:サミー・カーン 作曲:ジュール・スタイン 編曲:宮川泰
  演奏:渡辺晋とシックス・ジョーズ(ウイズ・ストリングス)
  (バック・コーラス:ロイアル・ナイツまたはハニー・ナイツ:筆者記)
  録音:1961.02.18
   

一般知名度 私的愛好度 音楽的評価 音響的美感
★★★★★ ★★★★★ ★★★★★

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直訳すると「しばらくぶりだわ」。1945年ビング・クロスビーが歌って大ヒット。
ザ・ピーナッツのレコードはどれもこれも私にとっての宝物であって、これだけは、
というものではないものの、中でも、とても思い入れの深い一枚なのです。

昭和36年秋頃に実際に店頭に並べてあったものを買ったのですが、その当時では
まだ音楽を聴く装置であるレコードプレイヤーを持っている家庭は少なかった筈です。
戦後のドサクサにずる賢く金儲けをした金持ちの家くらしか持ってなっかたのでは?
我が家は祖父、父、母と三人が懸命に働いており、仕事で使うので電蓄がありました。
まだ、ステレオ装置というのは家庭に浸透していない時期であり、このレコードは
ステレオ録音なのですが、モノラルと併売であり、当然モノラル盤を買いました。

後年、自分のステレオ装置を自分で働いたお金で買えたのですが、さあそうなると
モノラル盤のレコードは物足りない感じとなって、ああ、これがステレオ録音されて
いるのだなあ、きっといいんだろうなあ..とずっと憧れていたのです。
もう既に廃盤となっていたし、中古レコード店という存在も知りませんでした。
だから、ひたすら、夢だったんです。叶わぬ願いだと思っていました。
それが、何と嬉しいことに「CD時代の到来」で、ステレオCD盤として復活!!!!
「スタンダードだよ ピーナッツ!」は気がおかしくなる程に感動。感謝。感激の嵐。
まさに、イッツ・ビーン・ア・ロング・ロング・タイムです。

そうなんですよ。願いは何時かはかなうものなんです。
だからといって直ぐに実現するものではないということが経験から感じています。
「大怪獣モスラ」の映画を5館で見ましたが、この映画を何とか好きなだけ何度でも
見ることが出来ないものなんだろうか、うんと金持ちになって映画館を家に作って..
でも、そんな金儲けが出来るようにはなれないだろうし、と真剣に考えてました。
それも今やホーム・シアター時代の到来です。素晴らしい時代になったものですね。
願いがかなった出来事というのは他にも沢山あって、ここには書き切れません。
間違い無く言えることは、本気でずっと変わらずに願う思いだけがかなうということ。
いい加減なものは神様も相手にはしてくれないのです。

★ついにゲット!やったあーっ。(2001年6月13日)
夢にまで見たこのレコードが今自分の手元にあるなんて信じられない。
『うれしい』を何回繰り返しても足りないくらい。。一生大切にします。

アンカーさんの「この気持」実によくわかる。この通り。
今はもう、レコードもCDも廃盤なのですが、また出して欲しいと切に願う方々が
居られるならば神様がほっておかないと信じています。

ザ・ピーナッツのスタンダード・カバーはとてもチャーミングで無垢な良さがある。
美空ひばりさん、江利チエミさん、雪村いずみさんら大御所の歌唱は上手なのだとは
思いますが、どことなく臭みが感じられます。上手いでしょうと歌っているような?
もっと他にもスタンダードを歌う方は多いのですが個性を強く出して歌いますね。
そういう臭みが少ないのは、伊東ゆかりさんかも知れません。
伊東ゆかりさんが双子ならピーナッツより英語も達者に歌うかも知れないような感じ?

曲により異なりますが、この曲には弦とバック・コーラスが付加されています。
しかし、ジャケットの記載ミスなのでしょう、グループ名が洩れており不詳なのです。
伴奏がとても上手です。まさに6人が上手です。だからシックス・ジョーズなのかな?
渡辺社長も宮川先生も一緒に暖かくピーナッツの歌を包みこんでいる感じがします。
こういう編成の素朴な楽器の音色を活かした録音というのもいいものですねえ。
おまけにジャケットもとっても素晴らしい。これはもう愛おしいほどに最高です。
何時聴いても、何度聴いても、しみじみ、ほのぼのとした良さがあります。
ザ・ピーナッツ・ファン必携の一枚と言えるでしょう。私も一生大切にします。(笑)

2002/08/10(Sat) 投稿