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♪踊り明かして   1968.12
I COULD HAVE DANCED ALL NIGHT
   作詞:A.J.Lerner 作曲:F.Loewe 編曲:宮川泰
   演奏:オールスターズ・レオン
   録音:1968.09.05 キングレコード音羽スタジオ
   

一般知名度 私的愛好度 音楽的評価 音響的美感
★★★★★ ★★★★★ ★★★★★

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この歌は単独でのレコーディングはしていません。
ダンス天国<メドレー>というダンスに因んだ名曲を組曲風に仕上げた中の一曲。
このメドレーは「必聴もの」です。とのかく文句抜きに「楽しい」のです。
こんなに楽しい音楽は、世の中にそうそう沢山はありません。超絶お薦め盤です。
以前には、↓こういうCDがありましたが、早々と売り切れて廃盤です。
   KICS-547

今、入手可能なのは、<CDジャケットを見る>で紹介したものです。
120曲入り:税込価格 15,291円 はお高いでしょうか? そうは思えません。
もっと出せる余裕があれば、↓ これにも入っています。CD10枚組です。
     
   KICS-6010
ここでは<宮川 泰推薦コーナー>の扱いで収録されております。
パソコンを持っていて☆ピーナッツ・ホリデーを閲覧出来るという環境の方ならば
このお買い物で明日の生活にも困るということはないと思うので、ご一考を。(笑)

さて、この「踊り明かして」ですが、ピーナッツが歌わなくても大好きな曲でした。
もうとにかく、このメロディーがたまらなく良くって、切ない位に惚れていました。
名曲なんだからとは言っても、それらが全部気に入るわけではないのでありますが、
これは大傑作でありながら、人なつっこくて、誰にでも気に入られる名曲でしょう。
これがミュージカルナンバーの一つだということですから驚き桃の木山椒の木です。
「運がよけりゃ」「スペインの雨」「踊り明かそう」「時間通りに教会へ!」
これらは別々にシャボン玉とかのバラエティで、何かの機会に耳にしていたのです。
まさか、これが全部「マイ・フェア・レディ」ナンバーだったなんて絶句でした。

舞台で観たことはないので映画だけですが、オードリー・ヘップバーン。いいなあ。
歌は吹き替えなんだそうですが、そんなの私が楽しむには余計な知識でどうでもいい。
そういうのもありなのが映画の良さだから、仕掛けや裏の事情は抜きでも楽しめます。
お話も流れるようにいいテンポだし、とにかく楽しい、楽しい。
勿論その素晴らしさが生まれるには色々なファクターがあって分析するのも面白い。
映画ってピラミッドのように多くのいい仕事が結実してが花開いたものでしょうね。
これは、このザ・ピーナッツのダンス天国<メドレー>にも言えることだと思います。

宮川泰先生の絶品とも言える素晴らしいアレンジ。アイディアが特に優れていますね。
演奏陣も凄い腕達者だと感じるし、編成が凄いですよ、ほんとうにね、これは。
フルバンドに相当する厚みを備えた管楽器群。それに重厚で華麗な弦楽器も大編成。
これらがネオンサインのように眼も眩むような多彩な千変万化ぶりを聴かせるんです。
こんなレコード(CD)は、ちとお目にかかれないものだと思いますよ。
「踊り明かして」が歌い始められるところではもう拍手したくなっちゃいます。
「シャル・ウイ・ダンス」「ダンシング・イン・ザ・ダーク」「アメリカ」と各々に
歌い継いでいくその繋げ方が巧みで演奏もその意図をうまく表現しています。
フォー・メイツのバック・コーラスも若々しいけど土台をしっかり支えています。

ただ、最後に残る印象というのが「楽しいかったなあ」なんですね。
技術的には相当なレベルにあるのに、それは聴き手にはあまり感じさせないのです。
これが本物の「芸」ではなかろうか、と、考えさせられます。
技術というのはピーナッツの歌だけじゃなくて、録音担当の苦労まで含めた全てです。
企画も秀逸ですよね。こんな録音しようと考えた方が一番いい仕事をした人かなあ。
大袈裟でもなんでもなく、これは「夢の録音」です。ドリーム・ファンタジーですよ。
この素敵な夢は更に「祈り組曲」でも聴くことが出来るんです。凄いじゃないですか!
キング・レコードの偉業です。こういう会社には永遠の繁栄を祈念したい程です。

              投稿日:2003/01/20



Re:<アンカーさんより>2003/01/21


何年か前にNHK-BSで編曲家(作曲家)にスポットを当てた番組があって
宮川センセ、前田憲男さん、服部克久さん、ボブ佐久間さんたちが
日替わりでご自分の編曲の世界を披露してくれるものだったんです。
で、宮川センセイはこの時ピーナッツの「ダンス天国メドレー」を
ほとんど手を加えることなくサーカスに歌わせたのです。

最初画面見てなくて、音だけ入ってきたからぴっくりしました。
あ、ピーナッツじゃないよね、やっぱり。という感じで。
ともかくインファントさんのおっしゃるように、楽しかった演奏でした。
テンポも良くノリも良く、派手でこれは観客に見せ聴かせるための
演奏だなあと思いました。

こういうアレンジものをどんどん音楽番組でやってほしいです。
今そういう番組ないんですよね。
こういうのを聴くとどんな小さい子供だって「音楽って良いな」と絶対思うはず。
ポップス、洋楽、邦楽問わず小さい頃からいろんなジャンルに
慣れ親しんでいると良いなあと思うんですが、難しいですかね。