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センチメンタル・ジャニー   1963.06
  SENTIMENTAL JOURNEY
   作詞:バッド・グリーン 作曲:レス・ブラウン&ベン・ホーマー
   編曲:宮川 泰  演奏:オールスターズ・レオン
   録音:1963.02.14 文京公会堂

    

一般知名度 私的愛好度 音楽的評価 音響的美感
★★★★★ ★★★★★ ★★★★★

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ドリス・デイの大ヒット曲で1945年に9週に渡り全米ナンバー1に輝いたという。
私の生まれる2年前、つまり終戦の年のことだから知る由もないので、ネット上での
情報をここに書いているだけで、他にも、1944年の同名映画の主題歌という記述
もあり、まあ、とてつもなく歴史のある歌ということだけは間違いないと思います。
このようなスタンダード名曲は、兄や姉が居る人は当時から耳に馴染んでいたのかも
知れませんが、私はちゃんと聴いたのはザ・ピーナッツのレコードが初めてでした。

それでも既にどこかで聴いた曲というイメージがあったので、他の日本人歌手の歌で、
(江利チエミさん、雪村いずみさん、ペギー葉山さんあたりかな?)聴いていたかも
知れません。当時はFEN (Far East Network=極東放送)という進駐軍(死語?)
向けのラジオ放送があって、電波も強く結構感度良く聴こえるので好きな人はここで
アメリカの最新ヒット曲をよく聴いていたそうですが、私には無縁の世界でしたから、
やはり通常のラジオやテレビで流れていたんだろうと思います。

「センチメンタル・ジャニー」と書いたり「センチメンタル・ジャーニー」だったり、
どっちが英語に近いのか知りませんが「ジャーニー」だと松本伊代のデビュー曲です。
他にもアニメだかゲームだかのタイトルにもありますし、本もありそうですネ。
「センチメンタル・ジャニー」=「感傷旅行」ということなので題名だけでドラマが
あるような、色々想像が膨らむ感じです。失恋の痛手を癒すというテーマでしかない
わけですが、どんな風に……というところから、物語は発展する気配です。

皆さん同じだと思うのですが、自分の好きな事にはエネルギーを注ぎ、パワーを発揮
するけど、嫌々するお勉強などには気が向きません。可愛い外人の女の子と知り合い
にでもなっていたら、きっと私は英語の達人になっていたであろうことは保証可能。
そんなことはなかったために現代人失格ともいえる英語音痴のまま一生を終えそう。
なので、英語の歌のレビューともなると四苦八苦なんであります。

 Gonna take a Sentimental Journey
 Gonna set my heart at ease
 Gonna make a Sentimental Journey
 To renew old memories.
 Got my bag, I got my reservation,
 Spent each dime I could afford
 Like a child in wild anticipation
 Long to hear that "All aboard” seven,
 That the time we leave, at seven.
 I'll be waitin' up for Heaven,
 Countin' every mile of rail-road track
 That takes me back.
 Never thought my heart could be so "yearny”
 Why did I decide to roam?
 Gonna take this Sentimental Journey,
 Sentimental Journey Home.

こうやってタイプして、翻訳サイトに放り込むと和訳が出るわけなんだけど……
 ↓↓↓
 感傷旅行を行なうために行って、気楽に私の心をセットするために行く感傷旅行をと
 るために行くこと古いメモリの更新。バッグを得られて、私は予約を得て、私が余裕
 のあるダイムごとを費やしました。野生の予想中の子供のようにそれを聞くのに長い
 「すべて、に乗って」7、私たちが7で去る時。私はレール道軌跡の毎マイルを数えて、
 天を寝ないで待ちましょう。それは私を連れ戻します。私の心はそのようであるかも
 しれないと思わなかった「yearny」 なぜIは、歩き回ることを決定しましたか。この
 感傷旅行(感傷旅行ホーム)をとるために行くこと。
 ↓↓↓
もう何を言ってるのかわからないが、なんとなくわかるような気もする。(笑)

失恋しちゃったので気持をリセットしたくなって故郷なんかに旅に出てみる事にした。
だけど……レールの音を数えるほどに愛する人を忘れるどころか気持は過去に帰って
いくばかり。こんなことじゃダメだ、新たな幸せを思い浮かべなければ……

こんな感じなのではないでしょうか???
旅行に出て気分を変えるのはひとつの手段でしょうが、経験的にそれは無理な相談で、
思い出は思い出として甘い感傷として心にしまっておけばいいと私は思いますネ。
パソコンなら再起動すればメモリはクリアされるし、ハードディスクは初期化出来る。
でも、人間の記憶はもっと複雑で、不随意なものなので、からっぽには出来ません。
しかし、機能的にはパソコンと似た面もあるので「感傷用ホルダー」に格納しようと
心掛けて、また、新しい恋人ホルダーを作成するイメージで挑めばいいと思います。
実際、忘れられっこないし、自分の心の軌跡は忘れてはいけないと思います。
それだけ真剣に人を愛した気持はとても大切なものだと私は考えます。

ザ・ピーナッツのこの録音は面白いことに、近年リリースされたドイツのピーナッツ
アルバムのCDにも入っておりました。
↓↓↓
http://homepage.mac.com/infant/home/BCD16436.html
 01〜16 ザ・ピーナッツの海外オリジナル盤
 18〜20 未発表音源(現地放送局保存?)
 17    国内盤「カカオの瞳」
 21    国内盤「南京豆売り」
 22    国内盤「さよならキューバ」
 23    国内盤「パリのめぐり逢い」
 24    国内盤「センチメンタル・ジャニー」
 25    国内盤「テネシー・ワルツ」

現地での録音が主体のアルバムで、ボーナス・トラックとしての扱いだと思いますが、
数あるキング・レコードの録音の中から、これが選出されているということは、欧州
でも著名な曲であるということと同時に、ドイツの方が聴いてもなかなか良いものだ
と感じて頂けたに違いないからだと私は思います。
歌詞は英語です、と表記されているのも楽しいもんです。

レコードの録音で、ずっと聴いていた私ですが、CDが出て、その録音の明晰さにも
新しい感動を得られました。
日本版は現在、レコードはもちろん、CDも売り切れたままの状態ですが、上記CD
なら、まだ入手可能でしょう。
ザ・ピーナッツのスタンダード曲のアルバムは色んな面で貴重です。
(きちょうとタイプしたら「基調」と変換された。これも誤変換とはいえないかも)
オリジナル・スタイルでまたCDを再リリースしてくれれば何度でも私は買いますよ。

(2006.10.21記)