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♪愛のフィナーレ    1968.02 ★別バージョンがあります。
  作詞:なかにし礼 作曲:宮川 泰 編曲:宮川 泰
  演奏:レオン・サンフォニエット
  

一般知名度 私的愛好度 音楽的評価 音響的美感
★★★★★ ★★★★★ ★★★★★ ★★★★*
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ピーナッツファンでなくても良く知られている名曲。題名からして秀逸だよねえ。
数あるザ・ピーナッツのシングル盤の中でも両面が名曲というのは超貴重品です。
勿論、他にもB面のいい歌というのはあるんですが、組み合わせの絶妙さは絶品。
菅原洋一さんとの競作と思われている方も多いのですが、それは後の結果であり、
純粋にザ・ピーナッツのためのオリジナル作品です。菅原さんのはカバーです。
ですから、菅原さんと歌い方を比べるのはピーナッツさんには大変失礼なことです。
元祖なくしてこの名曲が世に出ることはなかったのですから、その比較論は意味が
ないかも知れないが、菅原さんとちあきなおみさん(ライブ)のを聴くとアレンジ
が違うが、そもそも歌の音符が違うのは何故? ピーナッツのだけが違うんです。
もしかすると菅原らが譜面に忠実なのかも知れないという奇説が...これ謎です。

この録音の他に別バージョンがあると教えてくれたのはウシオさんだったと思います。
その時に教えて頂いたCDは発売元が廃業してしまったのでしたが、後になって、
新星堂WATANABEシリーズ「ベスト・アルバム:ザ・ピーナッツ」に収録されました。

(新バージョンCDの例)

一般知名度 私的愛好度 音楽的評価 音響的美感
★★★★★ ★★★★★ ★★★★★ ★★★★★

これはまだ店頭にありますので、早めに手に入れられることをお薦めします。
このような一枚ものの全集にさりげなく入っているのだから油断できないもんですね。
こちらのバージョンの方が歌もそうですが、アレンジにも情念がこもっておりまして、
どこかライブを彷佛とさせる臨場感、感情が迸る生々しさを持っています。
それでもオリジナルバージョンも捨て難い。どっちも好きです。そういうもんです。
だって、ずっと何十年も聴いてきたオリジナルは自分の思い出の一部なんだからね。
NHKで年に一度だか、思い出の日本の歌ベスト100みたいのをやりますよね。
あれで、皆さんからのリクエスト曲とそれに因んだ思い出を書き添えてください、と
コメントされるんだけど、あれはおかしいと思うんだ。

実際の個人のエピソードと繋がらないと思い出の歌にならないとは限らないじゃんか。
だってさ、ピーナッツの歌の殆ど全ては自分の生活とは無縁の世界にあったんだよな。
そうじゃないか。夢の世界に歌って踊ってるのを見るからこそ楽しくて幸せなんだ。
嫁さんに逃げられた時に聴いた「悲しい酒」が忘れられないなんてのは嫌な話だぜ。

これは極端で、そんなのは紹介されないけど、集団就職時代の「ああ上野駅」なんて
あまりに類型的だし、高校三年生とか修学旅行の思い出なんか、単純でアクビが出る。
そうやって皮肉を言ってる私ですが、なんと例外中の例外があり、それが、この曲。
ザ・ピーナッツが死ぬ程好き。理想の女性像であり、永遠の恋人でもあります。
しかし、それはバーチャルアイドルなのであり、脳内の妖精であることは事実です。
生々しさは何もない、手が届くお方ではないのです。(握手して頂いたけど:笑)

何もかもオクテな私は、23歳の時に水疱瘡に罹って高熱で頭の結線が狂ったのか、
正常化したのか、お休みの後、久しぶりに出勤したら現実の生身の女性に一目惚れ。
以後の話はどこかで書いたので省略しますが、とにかく大失恋。絶望。フヌケ犬化。
失恋なんてハシカみたいなもんだといわれますが、水疱瘡の病み上がりにはキツイ。
自殺しようとは思わなかったけど、その気持は生まれて初めてわかる気がしました。
自分が否定されるって何て惨めなものなのでしょう。消えてしまいたい気分でした。
そんな時期に出たのがこのシングルでした。あまりにタイムリーじゃないですか!

「愛のフィナーレ」を聴いて、涙があとからあとからとめどなく流れました.....
そこで思ったのは、自分という存在がなければ嫌な思いもしなくて済むけれども、
こうしてザ・ピーナッツを聴くことも出来ないということ。
更に、こんなこっぴどい辛い思いに耐えられるのならば今後如何なる事があっても
絶対に俺は大丈夫だ、と実感したこと。そして、二度と女なんか好きになるもんか!
14年もの歳月が流れ、一生独りで生きるのが俺の運命なのだと決めつけていたのに
神秘体験としかいいようのない、17歳も年下の家内と相思相愛になってゴールイン。

幸せ一杯だったのに最初の子供が流産。....この時は本当に参りました。
嫁さんと抱き合って滂沱の涙です。まだこんな辛い試練があったんですよね。
どうしたら慰めてあげられるんだろう。ジグソーパズル買って来て一緒に遊んだり、
買ったこともない花を飾ったり、体調が戻ってから気晴らしにディズニーランドへ
会社を休んで行ったり...子供なんかいなくたっていい、彼女と二人で暮らせれば...
そう思っていたら、すぐに娘が生まれてくれました。よかった、本当に良かった。
いま、つくづく思うのは悲しいことって、ごく普通の生活がどんなに幸福であるか、
それを自分に教えてくれるのだ、と思います。

こんな自分を伴侶に選んでくれて本当にありがとう...無事に生まれて育ってくれて
ありがとう...二人の天使の存在に、それを与えてくれた何かに感謝したいです。
子供を虐待したり、親を殺害したり、奥さんに暴力をふるったり、そういう事件が
何故起きてしまうのか、感謝する心を失ってしまってるのかなあと感じます。
「愛のフィナーレ」はそういう自分の思い出などがリンクしている曲なものだから
頻繁に安直に聴きたい歌ではないのです。あまりに重要な位置を占めているのです。
今回はプライベートな狭い世界の出来事も書きました。皆様には関心のない事です。
でもミクロの中にマクロがある。個人的体験にこそ普遍性が見出せるのではないか?
筆力不足で上手く表現出来ませんが、何を言いたいのかが伝わると嬉しいのですが。

---------------------------------------------2001/11/22(Thu)投稿

<ウシオさんからのレス>

愛はエターナル。恋はフェニックス。縁は異なもの。
終りよければすべて良し。今が良ければ尚よろし。
「愛のフィナーレ」は、インファントさんにとって当時は悲しい思い出を
印象付ける歌だったかもしれないですけど、今となってはフィナーレどころか
スタートとなる足がかりを作った曲になったんですね。
インファントさんのいつも愛情溢れる考察は、充実した日常を
おくってらっしゃるからこそなんだなあ。
読んでて、なんだかジーンときちゃうぜ(BY:小林旭)。

「愛のフィナーレ」、ちあきがライブで歌ってる時のアレンジは
宮川先生自らによるもの。
その2年後にスタジオレコーディングした時は川口真先生。
ちあきの歌唱も悪くはないと思うんですけど、この歌、ツインボーカルで
ハーモニーを奏でながら壮絶なエンディングへと向かうという演出の基に
作られた歌だと思うので、ちあき歌唱に物足りなさを感じるのは否めません。
例えばピーナッツがユニゾンで歌ってる「大阪の女」、これをいしだあゆみさんや
園まりさんが歌ってるのって違和感ないんです。でも“台湾台風”欧陽菲菲が
「情熱の砂漠」を歌うと、なんか淋しい。
そう、あのゾクゾクするハモりがないから。
というわけで、「愛のフィナーレ」はピーナッツのために作られた歌だ、
ということを改めて認識した次第です。
そうそう、この歌の別バージョン、いいんですよぉ。
オリジナルに輪をかけて悲壮な感じ。でも、終わりの部分の音色が美しいんです。
あれ、ハープの音なのでしょうか。
みなさんも機会があったらお聴きになってみてくださいね。

<インファントの竪琴犬 >
> この歌の別バージョン、いいんですよぉ。
> オリジナルに輪をかけて悲壮な感じ。でも、終わりの部分の音色が美しいんです。
> あれ、ハープの音なのでしょうか。
歌い直しで効果抜群なのはやはり「これ」でしょうね。鬼気迫る出来映えです。
彼女たちの持ち歌の中では一番気合いが入る曲だし、お好きなんだと感じます。
これを単品CDに入れちゃう担当者は「いい仕事」とは何かが分ってる人かな。
終わりの部分は学校で習う音楽の形式としては正統ではないのかも知れません。
オリジナルのようにトップの旋律の三回目を持ってくるのが整合性が良いはず。
しかし、感情の流れとしてはこの別バージョンの終わり方がいい。とても良い。
しんみりと消え入るように終わるべきですね。洒落た映画を観てるみたいです。
終わりよければ総べてよし、ですね。(笑)
初っぱなも、一拍先行してハープから弾き始めます。そして総奏へ盛り上げます。
哀感が漂う、お終いもハープで締めてます。なかなか味なことやってます。
こんなのを生で(死ぬまでに)もう一回だけでも聴いてみたいものです。
ゲストは上松美香さんのアルパです。今夜の夢で実現させようっと。(爆)

いいな〜☆みえちさんからのレス>(1)
インファントの連載犬さんのカキコを読んで感動しました。
一曲の歌でいろんな人の思い出が詰まっているんですよね〜♪
そして、私もごく普通の生活がどんなに幸福かと
思える日が来るといいな〜っと思いましたよ☆
私は「ウナ・セラ・ディ東京」
(「東京たそがれ」じゃないですよ(爆))を
聴くと今でも涙が出ます。
だからあまり聴きたくありません。
もちろん、名曲だからこそ
別れた恋人の事を思い出してしまいます。
「あの人はもう私のことを忘れたかしら
とても淋しい」で号泣です(:_;)
でも、別れた傷心の頃にこの掲示板と出会って
ドリームボックスと出会えたので悪い事ばかりでもないな〜
っと思っております♪

今回買った「ザ・ピーナッツ・シングルス」に
これまた満足しております☆
「バイアの小道」「チャオ」「マッダレーナばあさん」
「山小屋の太郎さん」「トンボラ」
あと、おでんさんから教えていただいた「深川くずし」
が特にお気に入りです(^―^) ニコリ♪
今はザ・ピーナッツが私の恋人です☆

<インファントの機縁犬>
結婚というものは「機縁」というものだと思います。そうだと信じます。
何事も「縁」だから、自分のことも相手のことも責めてはだめだと思います。
自分は結婚というものに憧れているんじゃない。女性に飢えているのでもない。
実際はそうでもないのですが、憶病者だったので女性は家内以外無経験です。
すなわち恥ずかしいけど、38歳まで童貞だったんです。
川崎のソープランド街(南町、堀之内)へ歩いて10分もかからない所に住んでいた
のにそういうところへ行ったこともありませんでした。ダメなんですそういうの。
気持ちの悪い奴だとか、馬鹿じゃないのかとか、何とでも軽蔑して頂いても構わない。
7割が女性社員という勤め先の職場の環境でありながら、モテたことは一度もない。
どこかおかしいのではなんて陰でも言われたりして悔しい思いもしたことがあります。
子供も大嫌いでした。妹や弟の子供が遊びに来るのがとても嫌でした。邪魔でした。
どう対応していいのか途方に暮れるんです。抱いたり遊んだりした事もなかった。
女性も似たような存在でした。何を話したらいいのか、見当がつかないんですよね。
こんな人間でも「縁」というものがあるんです。まさかということがね。
自分の娘が生まれたら、自分が変わってしまいました。子供大好き人間にね。(笑)
会社から帰ればずっと娘に付きっきり状態。オムツ替え、入浴、寝かし付けもね。
仕事より絶対にこっちの方が楽しいですよ。夜中に起きても昼間眠くはならない。
楽しいことって苦にはならない、育児書糞食らえで、いつもダッコしてました。
赤ん坊の娘が要求していることが何故かわかるんです。不思議にわかってしまう。
よくバスや電車やデパートで子供が泣き叫んでますね。わかってやれないのかなあ。
そのせいか、娘は3歳までしゃべらなかった。しゃべる必要がなかったんでしょう。
しゃべり出したら延々としゃべりました。今でも一日の報告がすごい分量です(笑)。
なにがどこでどう変わるかわからない。でも自分にも他人にも誠実にしていれば、
きっといいことになると思います。♪そのうち何とかなあ〜るだろう です。
あ、まずいな。ピーナッツのこと何も書いてないや。
シングルス(面白い英語)ってファン心理にフィットした宝物です。いいよね。

みえちさんからのレス>(2)
>娘は3歳までしゃべらなかった。
>しゃべる必要がなかったんでしょう。
>しゃべり出したら延々としゃべりました。
>今でも一日の報告がすごい分量です(笑)。
インファントの機縁犬さんと娘さんの関係って
良いですね〜♪(^―^) ニコリ♪
父と娘ってなかなか難しいものですよ。
思春期を過ぎればこれまた良い関係になるのですが・・。
f(^-^; ポリポリ
>なにがどこでどう変わるかわからない。
>でも自分にも他人にも誠実にしていれば、
>きっといいことになると思います。
>♪そのうち何とかなあ〜るだろう です。
心強いお言葉ありがとうございます!!
\(⌒▽⌒)/
そうですよね〜誠実にしていれば
良いことがありますよね〜♪(^―^) ニコリ♪
なくちゃ困るもん。(爆)
機縁か〜♪素敵ですね〜♪\(⌒▽⌒)/
>シングルス(面白い英語)ってファン心理に
>フィットした宝物です。いいよね。
( ^ ^ )( - - )( ^ ^ )( - - )ウンウン!!
ザ・ピーナッツ・シングルスを頼むとき
「シングルズ」と何度も言いそうになりましたよ。